腰痛(歴史編)

大きく言うと、腰に感じる不快感やおしりや足のしびれなどの総称です。

日本の腰痛人口は2800万人~3000万人いると言われ、原因の分かっている腰痛はたったの15%(420万~450万人)といわれています。

昨今の画像診断の発展により、原因が分かりやすくなった現代でもこれだけ原因不明の腰痛があるというのが現実です。

そこを私の経験から考えてみると、大きく3つあります。


1.文明の発展

明治維新以降、日本がどんどん発展し、生活が豊かになりました。

しかし、文明が発展していく中、楽を求め、人間の「動作」が少なくなっていると感じます。

例えば…

洗濯

手洗い→洗濯乾燥機

移動手段

馬、徒歩→車、飛行機

こういった文明が発展することにより、人間の「動作」が減り、楽にはなったものの、運動不足や生活習慣病、子供の運動能力低下につながっていると、

考えています。


2.遺伝的要素

古代の民族は農耕民族、狩猟民族で分けられると考えています。


・農耕民族…農耕を主として食糧確保していた民族。足場が悪い所でも踏み込みが効く事、耕したりする際、引く動作が多いことにより、足が短く、胴が長い。

 骨格の特徴として、骨盤が後傾しやすく(引く動作の時に丸くなるイメージ)O脚になりやすい。

・狩猟民族…狩猟を主として食糧確保をしていた民族。獲物を追いかける際、速く走るために、脚が長く、獲物を探す為、背が高い。

 骨格の特徴として、骨盤が前傾しやすく(物を投げる時の腰が反るイメージ)X脚になりやすい。

   ※遺伝的な要素の為、確率的なもので、絶対的なものではありません。

日本人はどちらかというと、農耕民族に入ると思われます。

骨盤が後傾しやすい(腰が丸くなりやすい)状態で、更に筋力低下が起き、更に腰が丸くなり、腰が痛んでしまう事が日本人には多いと考えています。


3.生活様式の変化

1.でもお伝えした、文明の発展に近いものですが、生活様式が欧米化している事も、腰痛に関与しているのではないかと、考えます。

だんだんと「床生活」から「椅子生活」になっている現代社会で、骨盤が後傾しやすい状態で、ソファに座り、骨盤がさらに後傾し、腰痛が発生しやすくなると思います。

また、床から立ち上がる際、お腹に力が入りますが、お腹に力が入らなくなってしまうので、骨盤の安定性、内臓の支持機能が損なわれ、便秘、脱腸、生活習慣病につながっていきます。だからと言って「ソファに座ってはダメ!!」ということではなく、きちんと筋力をつけたうえで、座りましょうという事です。


まとめ

色々とお伝えしましたが、まとめていうと、様々な要因がある中で、私が考える腰痛の原因は、

「筋力不足による、骨盤、骨格の歪み」と考えています。

そもそも人間はきれいな姿勢であれば、「骨」だけで立位ができます。姿勢が乱れれば、姿勢を維持する為に、力が入ります。

では、筋力が少なければ支えられなくなったり(猫背、反り腰等)、疲れやすくなり、痛み、コリ(硬結)となっていきます。

自分の身体を「認知」する事で、健康意識が高まりますので、ぜひ参考にしてみてください。

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